昨年から準備していたソーシャルワークと修復的対話の研修に焦点を絞ったNPO法人コスモス村のプログラムをやっと実行に移すところまでこぎ着けた。当初は、4月から態勢を整えてスタートする予定だったが、妻の死という思わぬできごとがあったため、開講が少し遅れることになった。
このプログラムを計画したのは、直接的には専門としてきたスクールソーシャルワークの急速な拡充化に危惧を覚えたことにある。ソーシャルワークの基盤を踏まえないままに多数のソーシャルワーカーが実践活動に携わることによって、ソーシャルワークの本質が異質な方向へ進みつつあるという認識があり、原点に立脚することの重要性を、最初にスクールソーシャルワークの導入を唱えた者としては、伝えていく必要があると考えてのことだ。
しかし、これはスクールソーシャルワークだけについてのみ言えることではなくて、そもそもソーシャルワーカーの養成のプロセスが国家資格の取得に焦点が当てられ、ソーシャルワークの基本的な価値や理念についての学びが十分になされ難いという現状があることから、ソーシャルワーク全般についての研修プログラムとすることとした。
初心者に限らず、経験者も基本に立ち返る機会とするために、参加のお誘いをする次第だ。
受講人数は、受講生との交流を重視し、1回5人に限定して、ほぼ月一度のペースで実施していくことを計画している。
第1回目は、5月18日から20日(2泊3日)までだ。
信州の豊かな自然の中で、共に学び合い、交流を持ちたいという人は、ぜひ参加していただきたい。
ちなみに、コスモスには1人1人の人間がcosmo(宇宙)であるととらえ、そのcosmoが集うコミュニティであるという位置づけから「コスモス村」とネーミングした。
*修復的対話に関するプログラムは、秋以降の開講になると
思うので、後日改めて案内をさせていただくことにする。
(山下英三郎)