4月のソーシャルワーク基礎研修講座を受講された皆様から、ご感想をお寄せいただきました。感謝してご紹介いたします。
■ソーシャルワークはエンパワーメント
「人は生きているだけですばらしい」。この考えがソーシャルワークの根本にあるからこそ、人としての足りないところに目を向けるのではなく、可能性に焦点を当て続けることができる。
その関わりを通じて、問題に支配されていた心が軽くなり、結果として、問題が小さくなる。まさしく人のエンパワーメントのプロセスだと感じた。
このことは、私が生きていく上でも大切にしてきたことであり、ソーシャルワークを直観的にライフワークに選んだ理由が今となって腑に落ちた。
■ミクロ、メゾ、マクロはつながっている
ソーシャルワークの活動の幅はミクロからマクロ。力量がなければできないというのが率直な印象だった。とりわけ、マクロの活動=政治活動に思えてなかなか尻込みしていた。
しかし、今回の研修を通じて、一人のケースが発端で、ミクロからメゾ、マクロに拡大していくことがイメージできた。目の前の一人のクライエントが少しでもしあわせな生活を送れるよう活動することを基本に置いていいのだと言われているようで、安心した。
■医療依存、ブームには要注意
ちょっと気になるだけで、医療機関へリファー。診断&薬で解決しようという医療依存の世の中。とくに発達障害がブームになっている。
SSWも医療につなぐ人という位置づけになっているところもある。医療を過信してはいけない。診断&薬で問題が解決できるとは限らない。
1人ひとりのクライエントをじっくり観察し、その人にとって必要なことを見極めることが大事だと感じた。
■助ける証人に!
虐待や暴力行為の再生産は防止できる。その行為の最中、最も辛い状況で助けることができなくても、その後になって出会う「助ける証人」(=理解し支えてくれる人)になることができる。
「大きなことをしなくてもいい、あたたかいまなざしを!」と言われ、自分の活動に意味を見出すことができた。
■立ち戻る場所
研修を通して「自分の実践の足場はこの価値観であり倫理綱領なんだ」と思えたことで、地に足がついたような安心感がうまれた。
現場で子どもたちと接するたびに「これでいいのだろうか」「もっとできることはあったんじゃないだろうか」と思い悩むことが山ほどあるが、自分が行動を選ぶ土台・指針が明確になったことで、ただ思い悩むのではなく、自分の価値観や行動の結果を振り返ることができるようになった。
■自分のコンディションを整える
丁寧な暮らしがしたいと研修後半言い続けていましたが、とにかくコスモス村の環境がすてきでした。
整えられたログハウス、美味しく栄養バランスの整ったご飯、薪ストーブにクリスくん…。
自分のコンディションを整えるために、コスモス村で体感した丁寧な暮らしをできる範囲で実行していきたい。
■何をしていてもしていなくても、そこにいることを受け入れられている空間
人への敬意と存在の受容とはこういうことか、と体感した時間だった。
何をしていてもいいし、何をしていなくてもいい。
言葉にすることが難しいのですが、コスモス村はとても安心し、落ち着ける空間だった。
わたしと過ごした人たちが、同じような安心感をもてるような人になりたいなぁと思っています。
■「なりたいと思っているだけで素質がある」という山下先生の言葉を胸に、自分の現場で頑張りたいと思います。
■研修の中で私が1番印象に残っている事は、不登校となる事で広がる選択肢があるという考え方でした。今まで何となく勉強していた方が将来の選択肢が広がると思い込んでいたが、そうではないと思いました。
■自分の立場や地位に関係なく、もう一度ご利用者と一人の人として誠実に支援に取り組みたいと思えました。また自分自身を大切にしていきたいと思えた