梅雨が明け、カラッと澄んだ高原の風が漂うなか、今回も無事7月の修復的対話研修を終えることができました。山下からの報告をシェアします。
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13日(火)に2回目のワクチン接種だったので、16日(金)からのコスモス村の研修時に副反応影響が出ないか心配していた。14日の深夜に左肩から胸部にかけての激痛に、もしかしたら研修は中止せざるをえないかと思ったが、鎮痛剤を服用したら痛みは治まり、その後痛みが再発することはなかったので安心して16日を迎えることができた。
コロナ禍以来、申し込み者が減ったり、申し込みがあってもキャンセルが相次ぎ、なかなか定員の5名で研修を実施することができなかった。しかし、今回は一人のキャンセルも出ず、しかも4人のキャンセル待ちがあったという異例の状態であった。
参加者は全員女性で、バックグランドも、看護師が2人、精神保健福祉士、弁護士、自営と多様であった。看護師と精神保健福祉士の方々は、精神障がいを抱える人たちへの訪問診療、あるいは訪問看護をされていて、ふだん僕が接するソーシャルワーク関係の人たちとは領域が異なるので、いろんな話を聞くことができて学ぶことが多かった。また、司法分野における少年たちの置かれている状況も窺い知ることができたし、司法や看護などの専門分野には属さない人からのインプットにも示唆を受けることが少なくなかった。
ふだんとは領域の異なる人たちと話すことによって、修復的対話の「修復的」という言葉のあり方につて再検討する機会を持つことを迫られたり、精神医療現場でオープンダイアログの実践を精力的に展開されているお二人からは、僕自身は今後の自分をさらに研鑽するためのヒントをいただいたりした。
また、少人数で宿泊を伴う研修の良さは、専門性や関係する領域といった差違による壁を築く方向にではなく、全員がフラットな立場で交流できる方向に流れていくということだ。
わずか3日間の共有時間だが、参加者同士が帰り際にはお互いに別れを惜しみ、再会を約束する光景に触れることは、コロナ禍に限らず社会全体が孤立化と無縁化が進行する今の暮らしを考えると、嬉しいことだ。